夜尿症ってなぁに?

目次

はじめに

夜尿症とは、簡単にいうと「おねしょ」のことです。

0歳~4歳ぐらいまでの子供は、排尿機能が未熟であるためおねしょがみられても当然です。

大体5~6歳を過ぎてくると排尿機能が成熟してきて、夜間におしっこを漏らすことなく、朝を迎えられるようになってきたり、おねしょの回数が減ってきます。しかし、中には5~6歳過ぎても月に数回以上おねしょがみられる子供もいます。

こういった子供達を治療するために、名づけられた診断名が夜尿症です。

うちの子大丈夫?もぅ小学生になるのに全然おねしょが治らない。もしかして病気?って不安に思っている親御さんがいるかもしれません。でも、大丈夫です!!夜尿症は、きちんと治療することで個別性はあるものの改善されていく例が多数報告されています。

夜尿症で一番大事な治療は生活習慣の見直しです!!そこで、今回おねしょに悩んでいる子供、親御さんの苦悩を少しでも軽減できたらと思い、ここでは生活改善についてご紹介させていただきます。

夜尿症の原因

1.排尿機能が未熟

 子供は、排尿機能が未熟なためおしっこを溜める袋(膀胱)の大きさが小さかったり、

また膀胱に溜める力(蓄尿力)が未熟です。

そのため、昼間は起きているため定期的にトイレに行くことで漏らさず過ごせていても、夜間は寝ているため尿意に気づけず、トイレに行かないことでおねしょにつながります。

2.ホルモンの分泌異常

 夜間に脳の後ろの部分(後頭葉)から、おしっこを濃縮するホルモン(抗利尿ホルモン)が十分に排出されていないこともあります。

私たち大人もそうですが、夜間寝ている時にトイレにいく回数は昼間と違って少ないかと思います。それは、前述したおしっこを濃縮するホルモン(抗利尿ホルモン)が排出され、おしっこを濃くして、量を減らしているためです。

そのため、このホルモンの分泌が十分に排出されていないと昼間と変わらない量のおしっこが作られ、おねしょにつながることになります。

3.深く眠ってしまっている

 子供は一度寝ると、深く寝入ってしまって尿意を感じないということが多々あります。これが、夜尿症で一番多い原因ともいわれています。子供は起きている時もですが、大人に比べると尿意の知覚が極端にいうと鈍感です。何かに夢中になってたりすると尿意よりもそっちに意識がいってしまい、本当に尿意を感じた時にはもう漏れる寸前なんてよくあります。夜間寝ている時は、さらに尿意に鈍感になっているので、おねしょにつながる原因となります。

生活指導

夜尿症で一番大事な治療法は、生活改善になります。生活改善って何?ってなりますよね。

では、今からここでご紹介していきます。

①規則正しい生活

 これは当然のことだと皆さんお分かりだと思いますが、夜更かしをしたり、生活リズムが乱れると子供はその影響を受けやすくおねしょの原因に繋がること十分考えられますので、規則正しい生活を送ることを心がけてください。

②夕方以降の水分摂取は控える

 夕方以降に水分をたくさんとってしまうと、起きている間に出しきれるおしっこの量を超えてしまう可能性がでてくるので、できるだけ保育園、小学校から帰ってきてからの水分量は少なめにしてください。また、夕食の時はコップ1杯(大体200ml)程度に抑え、それ以降は水分摂取しないように意識してください。どうしても水分が欲しくなった場合は、氷の1欠片を口に含ませたり、うがいをしたりして対応していただくと効果的かと思います。

③カフェインの入った飲み物は控える

 カフェインは利尿作用があるため、おねしょを助長させる可能性があるため夕方以降の摂取は控えるようにしましょう。

④夕食の量は腹八分目に

 本来、育ち盛りの時期なのでたくさんご飯を食べて、たくさん栄養をとって欲しいのですが、夕飯をたくさん摂取してしまうと、料理に含まれている水分からおねしょに繋がる可能性があるため、夕食は腹八分目に控えるようにしてください。

また、夕食のメニューはできる限り味の濃くない、固形物がよいです。汁物、味の濃いものは避けていただくとよいかと思います。

子供が好きなシチューやカレーも水分を多く含むので、どうしても食べたい場合はルー少な目を意識してください。汁物も、一緒です。

具多めで汁少な目を意識してもらえばいいかと思います。あと、夕食後のデザートにアイスや果物、乳製品など食べるご家庭があるかもしれませんが、夕食後のデザートもおねしょを助長する可能性があるため、おやつなどで食べるようにタイミングの変更をするといいですよ。

⑤夕食後から就寝までの間隔を最低2時間はあける

 夕食後から就寝までの間隔を3時間あけられると、就寝までに体内に摂取した水分量80%を体外に排出してから就寝することができることが研究でわかっています。でも、家庭によっては3時間もあけるなんて無理!!ってなることもあると思うので、最低2時間はあけられるように意識してもらえたらいいかと思います。寝る前に必ずトイレに行く習慣も併せてつけていただくと更にいいですね。

⑥排便の確認

 排便状態を確認することもすごく大事なポイントになります。おねしょとなんで排便?ってなるかと思いますがすごい関係性があるんです。直腸と膀胱って前後の位置関係にあって、便秘傾向になってくると腸が張って、前にある膀胱を圧迫してしまいます。それによっておしっこを溜める容量が減ってしまうことでおねしょを助長してしまうことになります。そのため、排便状況のチェックは非常に重要になってくるんです。なので、下記にあるブリストルスケールを参考にしてうんちの性状を確認することも大事です。

⑦夜間はしっかり寝かせてあげる

 ご家庭によったら、おねしょを治すために保護者の方が時間をみて、夜間起こしてトイレに行かせるようにしてるところもあるかと思います。でも、逆に夜間こまめに起こすことによって、夜間に分泌するおしっこを濃くするホルモン(抗利尿ホルモン)の分泌を阻害している可能性もあります。そのため、アラーム療法を開始しているわけでなければ夜間はゆっくり寝かせてあげてください。

⑧冷え対策

 冷えるとトイレが近くになりおねしょを助長する可能性があるので、冬などは毛布を追加したり、靴下を履かせたり冷え対策が大切です。夏は冷房冷えをすることもあるため、空調調整にも注意してください。

⑨怒らない、焦らない、起こさない

 おねしょは決して子供が意図的にしているわけではないので、おねしょがあっても叱りつけたりするのは控えてあげてください。

保護者の方も洗濯ものが増えたり、仕事がある方は朝バタバタしてる中で対応していかないといけないため、ストレスが溜まってくるかと思います。しかし、おねしょをするたびに叱りつけてしまうと、子供自身も精神的にしんどくなってしまいおねしょが悪化する可能性もあります。できる限り焦らず、寄り添ってサポートしてあげるといいかと思います。また、おねしょがなく成功した時はたくさん褒めてあげてください。成功体験から、子供は次も頑張ろうと思います。

さいごに

 夜尿症の生活改善のポイントについてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。夜尿症の治癒は個別性があり、すぐに治る子もいれば、時間がかかる子もいます。ただ一つ言えるのは、治療している子と治療していない子での治癒の仕方には歴然の差があるということです。夜尿症は、年齢を重ねていくについれて社会生活を行っていく中でも深刻な問題となってきます。

もし、就学してもしばらくおねしょが減らないな~。あれ?うちの子夜尿症かな?って思ったら、一度医療機関を受診していただくとよいかと思います。

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この記事を書いた人

はじめまして!!
最近、新しい事を学んだり、挑戦したりすることにハマっている、30代のおたんこNsです!!
自分が得た情報を発信し、少しでも皆さんの生活にお役に立てたら嬉しいなと思います!!
資格:看護師 FP2級 離乳食インストラクター協会2級
研修受講:BLS ACLS PALS webデザイン
趣味:旅行 

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